2007年07月27日

読書記録「悪人」

読書に関しては、最近ちょっとヘタレていた私ですが、
久々に大作を読みました。

「悪人」(吉田修一)

この本、結末が早く知りたくて、どんどん吸い込まれて
あっという間に読んでしまいました。

実際にありそうな、殺人事件から始まるこの話、
(しかも最初から犯人はわかっているのです)
事件にからんでくる登場人物達は、どこにでもいそうな人ばかりです。

その、それぞれの心の奥底にあるズルさや弱さ、孤独感が細かく描かれていて、
「こういう時、こんな風に思ってしまうよな・・・」なんて
共感できる部分もあったりと、とても考えさせられました。

主人公は自己表現の下手な無口な青年で、
でも人一倍優しくて、人一倍愛情深くて・・・

どうしても「悪人」には思えませんでした。


日々、TVなどで報道される事件の中にも
こんな風に、あまりにも純粋がために事件に巻き込まれて
「悪人」となってしまった人がいるのかもしれません・・・



Posted by わらび at 18:20│Comments(2)読書記録
この記事へのコメント
ある意味
普通の人が怖いかも・・・
新刊ですかね?
探してみます!
Posted by あたびちあたびち at 2007年07月27日 18:45
>あたびちさん、

そうかもしれませんね。
普通に暮らしている人、誰もが
何かのきっかけで悪人になり得るのかもしれません。

ブ厚い本ですが、サラリと読めますので
機会があったらぜひ読んでみてください^^
Posted by わらびわらび at 2007年07月28日 11:49
 
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